「週刊テツタビ百科」第28号
2009年11月01日
スナフキン藤田です。
いつも「すまいるトレイン777」に、ご乗車ありがとうございます。
今回は「青海チベット鉄道」の2回目です。
では、さっそく再放送・・・。
第28号 (2009.10.31 ON AIR)
~海抜5千メートルを駆ける天空列車~
中国・青海チベット鉄道 PART2
今回は車両についてのお話です。
●車両
①機関車
アメリカ・ゼネラルエレクトリック社製NJ2型ディーゼル機関車。
出力4000馬力(日本の最強DLは1800馬力)で、高地仕様に改造され
ゴルムド~ラサ間を牽引する専用機関車。当区間では、最高3両の機関車で
列車を牽引します。最高速度は、5000mまでは160km/h、それ以上は80km/h。
②車両(長距離列車用)
・4千メートルを超える高原地帯を行く乗客の健康と安全のため、
UVカットされた二重ガラスによる密閉式車両で、与圧装置によって
低気圧と酸素不足からくる高山病を緩和します。車内の酸素濃度は平地の
80%に設定し、各車両には必要時に酸素が吸えるよう数ヶ所に酸素供給装置と
吸入チューブを搭載しています。
・車両編成は基本的に、1等寝台1両、2等寝台8両、2等座席4両、食堂車1両、
計14両。食堂車にはバーも設置されている(食堂車の座席数はわずか40)
・列車には2名の医師が同乗。乗車時に「健康状態カード」が乗客全員に配布され、
回収後は車掌長が管理して緊急事態に備えます。
・各車両の通路上部に、現在高度をデジタル表示。
・車内販売ではカップ麺が1番人気。各車両に給湯器が設置されています。1個70円。
・食堂車の熱源は電磁式で、中華鍋が納まる特注品。気圧が低い影響で、
ご飯を炊くのに3倍の時間を要するのだとか。
③優等長距離列車時刻表:計5系統
・北京西~ラサ 所要47時間半 毎日発
・成都~ラサ 所要49時間 隔日発
・重慶~ラサ 所要47時間 隔日発
・蘭州~ラサ 所要29時間 隔日発
・西寧~ラサ 所要26時間半 隔日発
●設備
・停車駅数:12 内展望台設置駅:9(駅によっては10分程度の停車)
・環境が厳しいため無人駅が多い。信号やポイントの切替は、基点の西寧から衛星
回線を使って制御しています。電源にはソーラーパネルを使用。

NJ2型ディーゼル機関車

航空機並みの与圧システムを装備した客車
写真はいずれもWikipediaより引用しました。
次回は「閉塞と信号」についてお届けします。お楽しみに!!
いつも「すまいるトレイン777」に、ご乗車ありがとうございます。
今回は「青海チベット鉄道」の2回目です。
では、さっそく再放送・・・。
第28号 (2009.10.31 ON AIR)
~海抜5千メートルを駆ける天空列車~
中国・青海チベット鉄道 PART2
今回は車両についてのお話です。
●車両
①機関車
アメリカ・ゼネラルエレクトリック社製NJ2型ディーゼル機関車。
出力4000馬力(日本の最強DLは1800馬力)で、高地仕様に改造され
ゴルムド~ラサ間を牽引する専用機関車。当区間では、最高3両の機関車で
列車を牽引します。最高速度は、5000mまでは160km/h、それ以上は80km/h。
②車両(長距離列車用)
・4千メートルを超える高原地帯を行く乗客の健康と安全のため、
UVカットされた二重ガラスによる密閉式車両で、与圧装置によって
低気圧と酸素不足からくる高山病を緩和します。車内の酸素濃度は平地の
80%に設定し、各車両には必要時に酸素が吸えるよう数ヶ所に酸素供給装置と
吸入チューブを搭載しています。
・車両編成は基本的に、1等寝台1両、2等寝台8両、2等座席4両、食堂車1両、
計14両。食堂車にはバーも設置されている(食堂車の座席数はわずか40)
・列車には2名の医師が同乗。乗車時に「健康状態カード」が乗客全員に配布され、
回収後は車掌長が管理して緊急事態に備えます。
・各車両の通路上部に、現在高度をデジタル表示。
・車内販売ではカップ麺が1番人気。各車両に給湯器が設置されています。1個70円。
・食堂車の熱源は電磁式で、中華鍋が納まる特注品。気圧が低い影響で、
ご飯を炊くのに3倍の時間を要するのだとか。
③優等長距離列車時刻表:計5系統
・北京西~ラサ 所要47時間半 毎日発
・成都~ラサ 所要49時間 隔日発
・重慶~ラサ 所要47時間 隔日発
・蘭州~ラサ 所要29時間 隔日発
・西寧~ラサ 所要26時間半 隔日発
●設備
・停車駅数:12 内展望台設置駅:9(駅によっては10分程度の停車)
・環境が厳しいため無人駅が多い。信号やポイントの切替は、基点の西寧から衛星
回線を使って制御しています。電源にはソーラーパネルを使用。

NJ2型ディーゼル機関車

航空機並みの与圧システムを装備した客車
写真はいずれもWikipediaより引用しました。
次回は「閉塞と信号」についてお届けします。お楽しみに!!
Posted by 小坂真智子 at 21:13│Comments(0)
│週刊テツタビ百科